うつ病 こころとからだ

うつ病の症状は気分の落ち込みやからだの重さやつらさなどからあらわれることがあります。 本来の自分を取り戻すために、できることから始めてみませんか。

シオノギ製薬と日本イーライリリーがうつ病についての啓発を行うウェブサイトです。

うつ病の原因?! 神経伝達物質のヒミツ

うつ病と神経伝達物質の深い関係とは?

監修:一般社団法人日本うつ病センター 顧問/長崎大学 名誉教授/出島診療所 所長 中根 允文 先生

研究者たちは何とかうつ病の原因を探ろうと、日夜必死で研究を続けています。近年の研究では、うつ病には脳内の神経伝達物質が役割を分担しながら大きく関わっていることが少しずつ解明されてきました。その分担された役割とは…??

抗うつ薬のきっかけは降圧薬だった!

神経伝達物質がうつ病に関わっているのではないかという仮説ができたきっかけは、高血圧の患者さんに血圧を下げる薬を投与したところ、うつ状態を示す人が出たことでした。

この高血圧の薬にはモノアミン類(セロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンなど)を減らす作用があることがわかったため、それから、うつ病の原因として神経伝達物質のモノアミン類の研究が更に進んだのです(モノアミン仮説)。

ではうつ病に関わる神経伝達物質のはたらきをみていきましょう。

セロトニンのはたらきとは?

体に対する機能●睡眠や体温調節、時差ぼけの解消などの生理機能●歩行や咀嚼、呼吸などのリズム運動●消化管の運動などを促すはたらき 心に対する機能●起きているときには、常にシナプスに分泌され、覚醒状態を維持する●心のバランスをとる

どのように作られる?

セロトニンは、太陽の光を浴びたり、睡眠をとったり、肉・牛乳・納豆などたんぱく質(必須アミノ酸)を含む食品を摂取したりすることで、作られる量が増えます。

ノルアドレナリンのはたらきとは?

体に対する機能 ●俊敏な運動を可能にする 心に対する機能 ●気分を高揚させる

ドパミンのはたらきとは?

体に対する機能 ●身体をスムーズに動かす 心に対する機能●やる気、意欲を起こさせる ●目標を達成したときの満足感、興奮などを作り出す

いつも脳内でバランスをとっているが…

うつ病に関わるこれら3種類の神経伝達物質は、健康なときは脳内でバランスを保って分泌され、脳や体の機能・活動を上手にコントロールしています。

これらの3種類の神経伝達物質には下の図のようにそれぞれ特徴があり、親しい人との離別や、過労などのショックな出来事や過剰なストレスが引き金となって、いったんバランスが崩れると、うつ病の症状となってあらわれるのです。

3種類の神経伝達物質の特徴と関わりを大別すると、不安にはセロトニンとノルアドレナリンが関係しています。活動性の低下では、ノルアドレナリンとドパミンが、また食欲・性欲の低下ではドパミンとセロトニンが主に関わっているといわれています。


Leonard, B. E. et al.: Differential Effects of Antidepressants, 1999, pp.81-90, Martin Dunitz Ltd, London, 改変
監修:東京女子医科大学医学部精神医学教室主任教授 石郷岡純先生

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