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医師からのメッセージ ~うつ病治療で大切なこと、準備しておきたいこと~

もとの生活に戻ったとき、ストレスにうまく対処するために。

医療法人内海慈仁会 有馬病院 副理事長 内海 浩彦 先生
心療内科 リワーク病棟「六甲」 臨床心理士/産業カウンセラー 竹本 千彰 さん

―もとの生活に戻るために、大切なことは何でしょうか?

内海:うつ病は、階段を上がるように少しずつよくなっていくと考えられています1)。不安やイライラ感が落ち着いて、ものごとに楽しみながら取り組めていること、そして体の違和感や痛みが気にならなくなっていることも大切です。うつ病の患者さんの中には、首や肩といった部分に痛みを感じる方がいらっしゃいます。体の痛みが残っていると、それが気になって、楽しんで何かをするというのは難しいですよね。まずは、疲れ切ってしまった心と体が十分によくなっていることが大切です。昔の趣味に興味が戻ってきたり、やってみたいことなど先の計画を立てることができたら、もとの生活に戻ることを考え始める時期だと思います。

1)笠原嘉:精神科治療学, 2002, 17(増), 79

―もとの生活に戻るために、どんな準備をしておくのがよいでしょうか?

  • 内海:日常生活の中で感じるストレスにうまく対処できるかどうかも重要だと考えています。患者さんの中には、たとえば職場で上司の何気ない一言を否定的に受け止め、繰り返しそれを考えることで強いストレスを感じたことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。認知行動療法の“マインドフルネス”を学ぶことで、もとの生活に戻ったとき、そのようなことをあまり気にせず、受け流して頭を切り替えられるようになります。

  • 医療法人内海慈仁会 有馬病院 副理事長 内海 浩彦 先生

もとの生活に戻るための準備として、ストレスの感じ方を小さくするような方法について学ぶことが重要です。当院では、お一人おひとりの状況に合わせて、いろいろなケースを想定しながら、ご自身でストレスの感じ方をコントロールできるように、医師や臨床心理士などの専門家が一緒になって取り組んでいます。

ある方は、物事をネガティブにとらえがちで、なかなかその考えから抜け出せなかったのですが、だんだんと変わっていきました。あるとき、同じプログラムの参加者に少し気になることを言われたのですが、しばらくたってどのように感じたかをうかがってみると、「もう忘れていました」ということも。ご本人のお話では、ネガティブな気持ちがちょっと出てきたことには気がついたけれど、気にしないで流すことができたというのです。こういうことは、もとの生活に戻ってからも役立つと思いますよ。

当院で行っているリワークプログラムは入院して受けていただくのですが、同じような悩みを抱えた方々が生活をともにしながら様々なプログラムに一緒に取り組んでいくうちに、だんだんと仲間意識のようなものが芽生え、自然にお互いを支え始めることがあります。ある方は、プログラムの参加期間中に週末外泊をして戻ってこられたとき、同じグループの仲間たちから「おかえり」「どうだった?」と笑顔で迎えてくれたことがとても嬉しかったとお話しされていました。

竹本:そうですね。私は、プログラムの具体的な内容を考えたり、実際に取り組むみなさんのそばでサポートをしているのですが、いろいろなプログラムの中で、お一人おひとりの特技というか、その方のよさが発揮されることがあります。今までご本人さえ気がついていなかったということもありました。もともと持っていた能力なのかもしれませんが、病気のために見えづらくなっていたのかもしれません。

―もとの生活に戻るまでの準備期間はどのように過ごしたらよいでしょうか?

  • 内海:私たちは、もとの生活に戻る準備をとおして、ご本人が“自分の中の新しいものを発見できた”と感じていただけるようにしたいと思っています。もとの生活に戻るまでの期間は、ご本人にとってはときに長く感じられることがあるかもしれませんが、あせらずゆったりとした心がまえで、ご本人の状態や環境に合ったことから、取り組んでいただくのがよいと思います。

  • 心療内科 リワーク病棟「六甲」 臨床心理士/産業カウンセラー 竹本 千彰 さん

竹本:臨床心理士としては、お一人おひとりのうつ病になられたきっかけなどに配慮しながら、もとの生活に戻ったあとに想定されるいろいろな状況をみすえて、ご本人の力になれるように寄り添っていきたいと考えています。

*:気になることを無自覚に考え続けてしまう傾向や現在の気持ちに気づくとともに、本人が望んでいる生活に注意を向け、適切に活動ができるように補助すること。
参考:心療内科 リワーク病棟「六甲」http://rework-rokko.jp/rework/rework02.html#riwa (2016年3月9日アクセス), 井上和臣:精神医学, 2012, 54(4), 362

(内海 浩彦 先生 ご略歴)
京都府立医科大学卒業。1996年より医療法人内海慈仁会有馬病院に勤務。2009年より同院副理事長。
また心療内科 リワーク病棟「六甲」副理事長も務める。精神保健指定医。
(竹本 千彰 さん ご略歴)
心療内科 リワーク病棟「六甲」臨床心理士、産業カウンセラー。リワークプログラムにおいて自己分析や集団認知行動療法を担当する。
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