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うつ病の症状は気分の落ち込みやからだの重さやつらさなどからあらわれることがあります。 本来の自分を取り戻すために、できることから始めてみませんか。

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医師からのメッセージ ~うつ病治療で大切なこと、準備しておきたいこと~

心の症状だけではなく、体の症状もよくなっていることが重要です。

東口メンタルクリニック 院長 鷲塚 輝久 先生

―もとの生活に戻るために、大切なことは何でしょうか?

まずは、うつ病の症状がよくなり、以前のように睡眠が十分にとれて規則正しい生活を送れていることです。そして体を動かしたり、集団の中に入ってコミュニケーションをとっていただいたりと、もとの生活に戻る準備をしていきますが、こうしたリハビリテーションをしてみて、疲れが出ないかどうかも大切だと考えています。

患者さんの中には、どうしても仕事のことを考えてしまったり、無理をして勉強してしまったりとうまく休めない方もいらっしゃいますから、「睡眠時間だけは、けずらないでくださいね」とお伝えしています。主婦の方の場合も、会社のように決まったお休みがありませんので、十分に休むことができず、つい無理をしてしまう方もいらっしゃいます。そのような方には、「お子さんが幼稚園や学校に行ったら、あとは休んでいいんですよ」「そうじは毎日でなくて大丈夫ですよ」などとお話ししています。

もとの生活に戻る際には、心の症状がよくなっていることが大切ですが、頭痛や腰痛などの体の症状がよくなっているかどうかも重要です。こうした体の痛みとうつ病が関連しているとは思っていない方もいらっしゃるのですが、仕事に戻ったときの支障になる場合がありますので、私は最初の診察の際に「患者さんの中には、頭や腰が痛いという方もいるのだけれど、そういうことはないですか?」とお聞きして、その後も経過を確認するようにしています。ただし、うつ病以外の病気が原因であることもありますので、検査をしてみる必要があります。

うつ病がよくなった状態というのは、たとえて言うなら、“空気が満たされてパンっと表面が張ったボール”のようなイメージだと考えています。うつ病のときは、エネルギーが減っている状態なので、空気があまり入っていないボールのよう。何かしらのストレスがあると、ペコっとへこんでしまいます。うつ病がよくなって、もとの生活に戻ろうとするときは、エネルギーも回復している状態です。空気が満たされたボールに何かが当たっても跳ね返るように、多少のことでは落ち込んだりしなくなると思います。

―もとの生活に戻るために、どんな準備をしておくのがよいでしょうか?

  • もとの生活に戻るには、リハビリテーションが重要だと考えていますので、当院のデイケアや地域障害者職業センターが実施している職場復帰支援などを受けていただいています。また、このような施設が遠くて、頻繁に通えないという方もいらっしゃいますので、ご自宅の近くにある図書館に通って本を読んだり、ジムで軽い運動をしていただいたりすることもあります。その際には、取り組んだ時間などを記録する日課表をつけるようにお願いしています。診察の際にどんなことができたかをご本人と一緒に確認して、次のステップを考えていくためです。

  • 東口メンタルクリニック 院長 鷲塚 輝久 先生

以前、再発を繰り返してしまい、何度か休職された方が当院へいらっしゃいました。とても真面目な方だったので、「早く職場に戻りたい」とあせってしまったようなのです。「今回は、ちょっと慎重にいきましょう」とお話をして、十分なリハビリテーションを受けていただきました。職場に復帰したり、以前のように家事をこなしたりと、もとの生活に戻るには、リハビリテーションをしっかりと行う必要があると考えています。

―もとの生活に戻ったあとは、どんなことに気をつければよいでしょうか?

よい状態が続いたら、「お薬を飲まなくてもいいかな」と思ってしまったり、もしくは「最近調子がよくないけれど、先生に相談したら薬を増やされてしまうかも…」と不安を感じてしまうこともあるかもしれません。しかし、再発を防ぐには、医師の判断があるまでお薬をきちんと飲むこと、そして「どうもいつもの自分と違うな…」と感じたら早めに医師に相談することが大切です。

ご家族としては、少しずつ取り組もうとしているご本人を、そっと見守るように支えていただくのがちょうどよいと思います。うつ病は段階的によくなっていく病気ですので、もとの生活に戻ったあとも、少し調子が悪い日があったりするでしょう。ですが、そこでがっかりする必要はありません。ご本人が「ちょっと休みたい」と言うときには、休ませてあげることが大切。ようやくもとの生活に戻れて、うれしくなり、つい励ましたくなってしまうかもしれませんが、「あまり無理をしなくていいんだよ」という姿勢で接するのがよいでしょう。うつ病は、気持ちの持ちようで治るものではなく、治療が必要な脳の病気なのです。たとえば、肝臓や胃も病気になりますし、病気になったら手術をしたりお薬を飲んだりしますよね。それと同じように考えていただきたいと思っています。

医師とよく相談しながら、あまりあせることなく、治療やリハビリテーションに取り組んでいきましょう。

(ご略歴)
東海大学医学部卒業。東海大学医学部付属病院精神科、長野赤十字病院精神科副部長などを経て、2002年に東口メンタルクリニックを開業。思春期精神医学、摂食障害、精神分析学を専門とする。精神保健指定医。
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